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フライ・バイ・ワイヤレス Fly-by-Wireless - Spce Apps Challenge 2019 チャレンジ翻訳

チャレンジ原文 https://2019.spaceappschallenge.org/challenges/stars/fly-wireless

要約

現在の航空機または宇宙船の設計、またはコンセプトから始めて、あなたのチャレンジは、ワイヤ、コネクタ、または壁面貫通のない最初の航空機または宇宙船の設計を設計することです!ベースとなる機体にはない機能を追加することもできます。将来の航空宇宙アプリケーションをできるだけ具体的にデザインしてください。

背景

大型の旅客機には100,000本以上の電線(ワイヤー)があり、全長は470 km、重量は5,700 kgです。ハーネスとコネクタには約30%の追加重量があります。ワイヤーの約30%は、ワイヤレス代替品の潜在的な候補です。ワイヤーには異種冗長性がなく、メンテナンスの柔軟性とアクセスが制限されています。多くの隔壁貫通部とコネクタは、コンパートメント間、タンク内、および内部から外部へ通過するために必要です。配線作業とそれに伴う重量のために、多くの永続的および一時的なセンサーは追加されません。

民間航空機業界でのワイヤレス化のビジネスケースにより、航空機内データ通信(WAIC)用の保護された世界的なスペクトル周波数帯域の承認が得られました*1。これにより、電波高度計と共有する形で、4.2GHzから4.4GHzの無線帯域が割り当てられました。この帯域では重要なワイヤレス通信が動作する場合があります。他の無線帯域は、タイヤ空気圧の監視、そしてもちろん乗客サービスにすでに使用されています。完全にパッシブな電波ワイヤレスセンサーをサポートする多くの技術が進化しています。さらに、光学的、磁気的、および超音波を用いた方法があり、X線通信も開発されています。配線、コネクタ、貫通部を排除し、ワイヤレスセンシングや制御装置を追加することで利益を得ることができる場所を理解するには、技術的なトレードオフを考える必要です。ワイヤ、コネクタ、および貫通部に代わる「ツールボックス」や無線技術を使用可能にする機体設計、システムの指標や要求について考えてください。

現在の航空機または宇宙船の設計または概念から始めて、ワイヤ、コネクタ、および隔壁貫通部を可能な限りゼロに減らし、元の車両にはない機能を追加する方法を示します。可能な限り具体的に将来の航空宇宙アプリケーションを特定します。

考慮事項(案)

設計では、以下の点について考慮してみてください(ただし、必須ではありません)。

  • データ配線の削減(合計と割合)
  • コネクタの削減(合計および割合)
  • 侵入の削減(合計および割合)
  • 重量の削減(合計と割合)
  • 強化された機能の数-安全性、信頼性、効率などについて述べられている特定の利点
  • 元の設計または概念で使用されている図を検証する機能

追加の任意な考慮事項:

  • 総重量の削減には、サポートブラケットとアビオニクスボックス/ディスプレイが含まれることがあります。
  • 飛行中に不要な一部のデータは、飛行後に保存し、ワイヤレスでダウンロードできます。
  • ほとんどの重量ペナルティの冗長性は非常に役立ちます。
  • 非デジタル制御ケーブル、コネクタ、および貫通部も削減の対象です。
  • 他のシステムでデータが重量を減らすセンサーの重量クレジットが表示される場合があります。
  • 地上試験を含む、他の航空機または地上システムを含む無線機能は、全体の合計にカウントされます。
リソース例

[PDF] Fly-by-Wireless (NASA white paper) https://ntrs.nasa.gov/archive/nasa/casi.ntrs.nasa.gov/20070013704.pdf

ntrs.nasa.gov

[PDF} Fly-by-Wireless Update (2012) (NASA プレゼン資料) https://ntrs.nasa.gov/archive/nasa/casi.ntrs.nasa.gov/20120010669.pdf

[PDF] WAIC Systems(NASA 技術資料) https://ntrs.nasa.gov/archive/nasa/casi.ntrs.nasa.gov/20170000686.pdf

ntrs.nasa.gov

[web] WAICに関わる技術のNASAの特許の紹介 https://technology.nasa.gov/patent/DRC-TOPS-42

www.semanticscholar.org

[web] Passive Wireless Sensor Technology (PWST)の研究会(発表資料あり) https://attend.ieee.org/wisee-2019/program/workshops/

NASAは、米国政府以外の団体を承認するものではなく、米国政府以外のウェブサイトに含まれる情報について責任を負いません。

<訳者追加文献> 青山&菅野 (1994)「飛行制御情報通信システム技術の動向」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/ieejjournal1994/123/6/123_6_339/_pdf

リンク

2019年チャレンジ要約集 https://blog.spaceapps.jp/entry/2019/10/05/000059

*1:WAICについての参考資料(総務省より) http://www.soumu.go.jp/main_content/000502406.pdf