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SpaceApps2020 翻訳 B-2) 全自動災害検出機 / Automated Detection of Hazards

Space Apps 2020 チャレンジカテゴリー訳 - SpaceApps Japan ブログ
SpaceApps2020 翻訳 B) 伝達せよ / Inform - SpaceApps Japan ブログ
  > 当記事

原文 https://2020.spaceappschallenge.org/challenges/inform/automated-detection-hazards/details

概要:

洪水、火災、赤潮といった数え切れない現象は日常的に自然環境や経済、そして人々の安全に影響を与えています。あなたのチャレンジは、そういった現象の影響や範囲を研究者や意思決定者がより良く理解できるように、衛星データを使いある特定の現象を検出する機械学習モデルを作り、付随するデータと共に表示するインターフェースを構築することです。

背景:

災害などの自然現象は、私たちの生態系、経済、安全に大きな影響を与える可能性があります。気象イベントは、公共の安全に多くの影響を与えます。地球観測は、その場所、範囲、期間、および潜在的な影響を特定するためによく使用されます。たとえば、熱帯低気圧の劇的な画像は、嵐の大きさと強さを理解するために使用されます。強風や雷雨は、広範囲において視界の制限や地域の健康に影響を与える粉塵を生み出す可能性があります。いくつかのシナリオでは、弱い風から穏やかな風が、視界を制限する低い雲や霧の広範な発達を可能にし、飛行機の操縦や自動車の運転に影響を与えます。大雨は、数日または数週間続く洪水状態を引き起こす急速な融雪やその他の要因につながる可能性があります。激しい雷雨は、作物や他の植生に目に見える損傷を与える有害な風・雹・竜巻を生み出す可能性があります。

研究者が詳細な研究を行い、これらの影響を減らすための緩和戦略を作成するためには、自然現象の迅速な検出と詳細な分析を行う必要があります。オープンアクセスのNASAの地球観測データは、これらの災害とその影響を監視するためによく使用されます。機械学習を用いたモデルは、研究者が危険な気象状況を迅速にマッピングし、その影響の強度と範囲を評価するのに役立ちます。

NASAは、自然現象の検出と追跡に使用できる衛星リモートセンシングデータを大量に生成します。ただし、現象の多くは、これらの膨大なデータアーカイブ内で自動的に検出または追跡されません。よって、研究者は現象の発生についてペタバイト単位のデータを手動で検索するという途方もない作業を余儀なくされます。

あなたのチャレンジは、興味深い現象をひとつ選択し、衛星データからその現象を自動的に検出する機械学習モデルを開発することです。そして、検出された現象を表示するだけでなく、補助的なデータと共にレイヤー化して、研究者や意思決定者が現象の影響と範囲をよりよく理解できるようにする、Webアプリケーションやツールなどのビジュアルインターフェイスを開発します。

考慮項目の例:

  • このチャレンジのページのリソースタブでは、モデルのトレーニングに使用できる現象と適切な衛星データの両方を選択するのに役立つ情報が用意されています。たとえば(必須ではありません)、補助データの場合、人口データと一緒に煙の検出を可視化したり、洪水の検出と共にリスクのある人口における病気の発生を重ねたりすることができます。
  • 可視化する際には、まず最初に、現象の検出を地図上に表示できることを確認してください。次に、検出された現象の範囲と影響を明確にする追加データのレイヤーを作成します。農業、脆弱な人々、または経済への影響など、社会的に関連性のある方法で影響を受けうるセクションにアプローチします。レイヤーに追加したデータが、検出に関する研究者の理解にどのような付加価値を提供するのか考える必要があります。このチャレンジのページのリソースタブには、そういった付加価値を提供しうるデータの例があります。
  • 地球科学における機械学習は、データ自体によって妨げられることがよくあります。トレーニングの前にデータを拡張する方法を検討する場合があります(必須ではありません)。たとえば、地球の表面の特徴を検出するときに衛星画像から雲などの不要な特徴を削除したり、スタイル変換により一つのモデルから複数のデータを使用できるようにしたりします。このチャレンジの主な焦点は現象の検出と視覚化であるため、データの拡張はボーナスタスクと見なしてください。